この2018年という年は自分の好きとか楽しいという感覚をきちんと意識して過ごそうと昨年末に決めて色々とやってきました。
経済活動的な停滞感はありましたが、自分にとって大切で印象深い一年になりました。
自分という人間と旅をしていたような、とでもいいましょうか。
私は何かを所有したいという欲が元来薄く、自分が何かを欲する感覚がかなり鈍くなっている自覚もあったので今一度ちゃんと向き合ってみようと思ったわけです。
かつてそれなりに渇きを感じていた頃の自分の感覚をなぞってみたりしながら、馬鹿みたいにただ「何が欲しているのか」を探り続けました。
物を所有することへの興味は変わらず薄いままですが、自分の心がどんなことに反応するのかということは確認できました。
どうやら私は体験や経験することに対して強く心を惹かれる人間のようです。
行く、見る、聞く、読む……躊躇なくお金と時間を使ったのは旅行と本でした。
特に、知らない場所を自分の足で歩くということには特別な価値を感じます。
大人になって、あらゆる知らない場所がただ訪れるだけではなく、自分の生活の場所にもなり得るということを知ってからは、旅はさらに豊かなものを自分にもたらしてくれている気がします。
色んな場所で、様々な人たちの時間や空間の使い方を見て、遠回りかもしれないけれどそういうことが自分の求めるものを浮き上がらせてくれるのだと思います。
今年はものを作ることに関しては立ち止まっていたような一年だったけれど、少し自分の目を覚ますことができたような年でした。
来年はなにか形にできるようにやっていきたいと思います。
日本では平成も終わり、時代が移ってゆく大きな節目になるのでしょうか。
良いことも大変なこともそれぞれにあるとは思いますが、皆さま健やかに新たな年を迎えられますように!